日本版DBSの認定申請に必要なもの|必要書類・手続きの流れを行政書士が解説

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「日本版DBSの認定を受けたいけれど、何を準備すればいいの?」

「学習塾やスポーツクラブでも、いろいろな書類が必要なの?」

「児童対象性暴力等対処規程って何を作ればいいの?」

こども性暴力防止法による認定制度は、学習塾・スポーツクラブ・ダンススクールなどの民間教育事業者にとって、こどもへの性暴力防止に取り組んでいることを対外的に示すことができる制度です。

一方で、認定を受けるためには、単に申請書を提出するだけではありません。

事業内容の整理、各種規程の整備、情報管理体制の構築、誓約書等の準備など、申請前に準備しておくべき事項があります。

この記事では、こども家庭庁が公表している「こども性暴力防止法施行ガイドライン」等をもとに、民間教育事業者が日本版DBSの認定を受けるために準備しておきたいものを、行政書士の視点から分かりやすく整理します。

この記事の目次

日本版DBSの認定申請に必要なもの

まず、認定申請に必要となる主なものを整理してみましょう。

準備するもの 内容
GビズID こども性暴力防止法関連システムを利用するためのID
申請書 事業者情報、事業概要、対象業務従事者の業務概要など
事業を証明する資料 ウェブサイト、パンフレット等、実際に事業を行っていることが分かる資料
認定基準への適合を証する資料 責任者や研修等、認定基準を満たしていることを示す資料
児童対象性暴力等対処規程 性暴力等の防止、早期把握、相談、調査、保護・支援等に関する規程
情報管理規程 犯罪事実確認記録等を適切に管理するための規程
誓約書 犯罪事実確認を適切に実施する旨の誓約等
欠格事由に関する誓約書 法令上の欠格事由に該当しないことの確認
法人関係書類 定款・登記事項証明書、役員の氏名・略歴等を示す資料など
ポイント

日本版DBSの認定申請では、「申請書を書いて提出する」だけではありません。

特に、児童対象性暴力等対処規程や情報管理規程など、申請前に事業者側で整備しておく必要がある仕組みがあります。

認定申請までの大まかな流れ

こども家庭庁の施行ガイドラインでは、認定申請の流れは大きく次のように整理されています。

STEP 1

GビズIDを取得
↓
STEP 2

アカウント登録
↓
STEP 3

申請書・添付書類を提出
↓
STEP 4

手数料を支払う
↓
STEP 5

審査・補正対応
↓
STEP 6

認定結果を受領

認定申請は、原則としてこども性暴力防止法関連システムを利用してオンラインで行います。

また、こども家庭庁のQ&Aでは、認定申請は2026年12月25日から開始されるとされています。

つまり、今のうちから準備を始めることができます。

特に規程の作成や社内体制の整理には時間がかかる場合がありますので、申請開始日を待ってから準備するのではなく、事前に必要事項を整理しておくことが重要です。

① GビズIDを取得する

認定申請を行うためには、まずGビズIDを取得する必要があります。

GビズIDは、デジタル庁が提供する事業者向けの認証サービスです。

こども性暴力防止法の認定申請では、このGビズIDを利用して、こども性暴力防止法関連システムにアクセスすることになります。

申請準備の最初の一歩です。

「認定申請をするかまだ決めていない」という段階でも、GビズIDの取得について早めに確認しておくと、その後の準備を進めやすくなります。

② 申請する事業の内容を整理する

日本版DBSの認定は、単純に「会社単位」で一括して受けるものではありません。

こども家庭庁の施行ガイドラインでは、認定申請は民間教育保育等事業の種類ごとに行うこととされています。

一方、同一の事業を複数の事業所で行っている場合には、1つの事業として申請することができます。

例えば、学習塾を複数の校舎で運営している場合でも、同一の事業として整理できるケースがあります。

ここで重要なのが「何を1つの事業として申請するのか」という整理です。

複数の事業を展開している事業者の場合、最初に事業の区分を整理しておく必要があります。

③ 事業を行っていることを証明する資料を準備する

認定申請では、申請する民間教育事業を実際に行っていることを証明する資料も必要になります。

こども家庭庁のガイドラインでは、例えば、

  • 事業者のウェブサイトのURL
  • パンフレット等の写し
  • 児童等にサービスを提供していることが分かる資料

などが例として示されています。

例えば学習塾であれば、

  • 塾のホームページ
  • 募集案内
  • パンフレット
  • 授業内容が分かる資料

など、自社がどのようなサービスを提供しているのかを客観的に説明できる資料を整理しておくとよいでしょう。

また、民間教育事業については、申請時点でサービスを受けている児童等の人数や、新規事業の場合には1年以内の受入れ予定数についても確認されます。

④ 児童対象性暴力等対処規程を作成する

認定申請で特に重要になるのが、児童対象性暴力等対処規程です。

これは、児童対象性暴力等の防止や、万が一その疑いが生じた場合などに、事業者としてどのように対応するのかを定めるための規程です。

こども家庭庁は、認定対象事業者向けに「児童対象性暴力等対処規程」のひな型も公表しています。

「ひな型をそのまま提出すればいい」というものではありません。

実際の事業所の規模、組織体制、従事者、相談窓口、対応者などに合わせて、実際に機能する規程にすることが重要です。

例えば、

  • 誰が相談を受けるのか
  • 相談を受けた場合、誰に報告するのか
  • どのように事実確認を行うのか
  • 児童や保護者への対応をどうするのか
  • 従事者にどのような研修を行うのか

などについて、自社の体制と規程の内容を一致させておく必要があります。

⑤ 情報管理規程を整備する

もう一つ重要なのが情報管理規程です。

日本版DBSでは、従事者の犯罪事実確認に関する情報を取り扱うことになります。

そのため、その情報を誰が取り扱うのか、どのように管理するのかなどについて、適切な情報管理体制を整備する必要があります。

こども家庭庁のガイドラインでは、情報管理規程について、犯罪事実確認記録等を取り扱う者の範囲を必要最小限にすることや、記録・保存を極力避けること、やむを得ず記録・保存する場合には漏えい等のリスクに応じた情報管理措置を講じることなどが示されています。

特に小規模事業者は「誰が情報を見るのか」を明確にしておくことが重要です。

代表者、人事担当者など、必要な者だけが取り扱えるように権限を整理する必要があります。

こども家庭庁からは、事業者の規模や管理方法に応じた情報管理規程のひな型も複数公表されています。

⑥ 誓約書等を準備する

認定申請では、各種の誓約書も必要になります。

主なものとして、

  • 犯罪事実確認を適切に実施する旨の誓約書
  • 法令上の欠格事由に該当しないことの誓約書

などがあります。

これらについては、こども家庭庁が示す様式・手続に沿って準備することになります。

申請時に必要となる書類については、今後のシステム・マニュアル等の更新も確認しながら対応する必要があります。

⑦ 法人の場合は役員関係の資料も確認

法人が申請する場合には、法人そのものに関する資料だけでなく、役員の氏名、略歴等を示す書類も必要となります。

また、法人であれば、定款や登記事項証明書も申請者の属性に応じて提出することになります。

申請者 主な確認資料
法人 定款・登記事項証明書、役員の氏名・略歴等
法人格のない団体 定款に準ずる書類、登記事項証明書に準ずる書類
個人 住民票の写し

⑧ 認定申請の手数料は3万円

認定申請には手数料3万円が必要です。

こども家庭庁の施行ガイドラインでは、これは1事業当たりの認定申請手数料とされています。

認定申請手数料 30,000円

1事業当たりの金額です。
犯罪事実確認そのものについては手数料はかかりません。

複数の事業を行っている事業者については、事業ごとに認定申請が必要となる場合があるため、申請対象となる事業の整理が重要になります。

認定までどのくらいかかる?

こども家庭庁の施行ガイドラインでは、認定等の標準処理期間は1か月から2か月程度とされています。

ただし、これは申請内容に不備がなく、補正等に要する期間を除いた標準的な処理期間です。

申請開始日に申請すれば、すぐに認定されるわけではありません。

2026年12月25日の制度施行後に認定申請を考えている事業者は、できるだけ早く必要な規程や社内体制を整えておくことが重要です。

申請書より「申請前の準備」が重要

ここまで読むと、「必要な書類が多くて大変そう」と感じる方もいるかもしれません。

実際、日本版DBSの認定申請では、申請書そのものよりも「申請できる状態を作ること」の方が重要です。

例えば、

  • 自社の事業は認定対象になるのか
  • どの事業を申請するのか
  • 対象業務従事者は誰なのか
  • 犯罪事実確認を担当する責任者は誰なのか
  • 児童からの相談を誰が受けるのか
  • 性暴力等が疑われる場合、誰がどのように対応するのか
  • 犯罪事実確認に関する情報を誰が管理するのか
  • 必要な研修をどのように実施するのか

といった事項を、あらかじめ整理しておく必要があります。

日本版DBSの認定申請は、「書類作成」だけの手続きではありません。

事業者の実際の運営体制を確認し、必要なルールを整えたうえで、その内容を申請書類に落とし込んでいく手続きと考えると分かりやすいでしょう。

認定申請準備チェックリスト

これから認定を検討する事業者の方は、まず次の項目を確認してみてください。

□ 自社の事業が認定対象になるか確認した

□ 申請する事業の範囲を整理した

□ GビズIDの取得について確認した

□ 事業内容を説明できる資料を整理した

□ 対象業務従事者の業務内容を整理した

□ 犯罪事実確認の責任者を決めた

□ 児童対象性暴力等対処規程を準備した

□ 情報管理規程を準備した

□ 必要な研修について確認した

□ 誓約書等の準備について確認した

□ 法人の場合、定款・登記事項証明書等を準備できる状態にした

□ 役員関係資料を準備できる状態にした

行政書士に相談するメリット

日本版DBSの認定申請について、「申請自体は自分でできそうだけれど、何から手をつければいいのか分からない」という事業者の方もいるでしょう。

特に小規模な学習塾やスポーツクラブでは、代表者自身が経営、採用、従業員管理などを行っているケースも少なくありません。

その場合、行政書士に相談することで、

  • 認定対象となる事業の整理
  • 申請に必要となる資料の整理
  • 児童対象性暴力等対処規程の作成支援
  • 情報管理規程の整備支援
  • 申請書類の作成・確認
  • 申請手続の全体的なスケジュール管理

など、認定申請までの準備をまとめて整理することができます。

ただし、行政書士がすべての業務を単独で行えるという意味ではありません。

就業規則や労務管理など社会保険労務士の専門領域、情報セキュリティに関する専門的な対応など、他士業・専門家との連携が必要となる場合があります。

大切なのは、事業者の状況に応じて必要な専門家を適切に組み合わせ、認定に向けた準備を進めることです。

日本版DBSの認定申請についてご相談ください

日本版DBSの認定申請は、2026年12月25日から開始されます。

「認定を受けたいけれど、何を準備すればいいのか分からない」という場合には、申請直前になってから準備を始めるのではなく、早めに自社の状況を整理しておくことをおすすめします。

ひので行政書士事務所では、立川市・八王子市をはじめ、多摩地域・西多摩地域の学習塾、スポーツクラブ、各種スクール等の事業者様を対象に、日本版DBS・こども性暴力防止法への対応についてご相談を承っています。

こんなお悩みはありませんか?

「うちは認定対象になる?」

「何から準備すればいい?」

「規程はどうやって作ればいい?」

「複数の教室を運営している場合はどう申請する?」

「従業員の犯罪事実確認はどうすればいい?」

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まとめ

日本版DBSの認定申請では、申請書だけでなく、事業者としての体制整備や各種規程の準備が重要になります。

特に重要なのは、

① GビズIDの取得

② 申請する事業の整理

③ 事業内容を証明する資料の準備

④ 児童対象性暴力等対処規程の整備

⑤ 情報管理規程の整備

⑥ 誓約書等の準備

⑦ 法人の場合の定款・登記事項証明書・役員関係資料等の準備

⑧ 手数料3万円の準備

です。

そして、こども家庭庁のガイドラインでは、認定までの標準処理期間は1か月から2か月程度とされています。

2026年12月25日の制度施行後に認定を受けたい事業者は、申請開始を待つのではなく、今の段階から事業内容や社内体制、必要な規程などを整理しておくことが重要です。

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参考資料

本記事は、主として以下のこども家庭庁公表資料をもとに作成しています。

  • こども家庭庁「こども性暴力防止法」
  • こども家庭庁「こども性暴力防止法施行ガイドライン」
  • こども家庭庁「こども性暴力防止法に関するQ&A」

※本記事は2026年10月24日時点でこども家庭庁が公表している資料をもとに作成しています。制度の詳細や運用については、今後の法令・ガイドライン等の更新により変更される場合があります。

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